宮崎おさかな紀行

おさかな大好き大学院生のブログ

2021年度は絵本!子どもたちと一緒に作りました!!

ャレンジ・プログラム、本年度も無事2月末に発表会が終わりました。そして今朝、大学から最優秀賞である学長賞に本企画が選ばれたと連絡がありました!!

今回は僕らメンバーの想いだけでなく、子どもたちの郷土愛や自然愛も表現した作品なので、賞をいただけるのはとてもうれしいです!!

宮崎大学のHPにも僕の記事を載せていただきました!これまでの作品の経緯が知りたい方は、以下から一気見してもらってもかまいません笑

www.miyazaki-u.ac.jp

 

では、2021年度の制作物である門川町の海の絵本に関して紹介します。

これまでの門川町周辺の海の生き物を基にして僕らで制作してきた図鑑やかるた、ガイドブックは、できるだけ多くの方が分かりやすいように僕ら大学側が考えて作ってきました。そのため非常に好評をいただき、配布・販売されたり学校現場で使用されたりしております。

しかしどうしても、一般の方、特に門川町の方の声が反映されづらい点もありました。地元の方の「自然愛」や「郷土愛」は今後の地域活性や持続可能な社会の発展において、特に大事な意識だと僕らは考えました。

そこで本年度はもっと一般の方の声や想いを反映させようと、制作物の基本的な内容は一般の方々から募集することにしました。

さらに一般の方々の中でも今回は「子どもたち」をターゲットとしました。子どもたちは自然や環境問題に対して、大人よりもより純粋な想いが描けるのではないかと思ったからです。特に門川町の小学生は想像力、自然愛、郷土愛が豊かです。というのも毎年、6年生が庵川の堤防に絵を描いており、そこには様々な想像が形に残っています。多くの絵は海に関するもので、門川町の海への想いの強さが表現されています。

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門川町内の小学6年生が自由な想像を絵にする堤防。

ある程度何をするかが決まったので、メンバーを募る作業に入りました。基本的に宮崎大学延岡フィールドのメンバーと、あとはどうしても教育学的な観点から意見を言ってくれる方がいてほしかったので、前々から目を付けていた教育学部の方に直接会ってお話をしました。結果として快く引き受けてくださり、先生も含めた10名で今年は進めることとなりました。

ただここからが勝負、まずは5月末に選考があります。大学が学生にお金を支援してくれるイベントなので、多少のやる気があれば誰でも応募できます。ただし、やり遂げられそうな企画以外は当然落とされます。企画書とプレゼンテーションによる選考でしたが、これに関しては過去の経験という強みもあり、無事通過しました。

6月くらいからお金が使えるようになりましたので、まずは広告チラシの作成をしました。最初に僕が作ったデザインはメンバーになってくれた教育学部の方に即行で却下されました(笑)小学生に対するシンプルさが足りないとのことで、結果的にその方のデザイン案になりました。

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広告チラシ。シンプルで分かりやすい。

完成した広告は、門川町内の小中高生全員に配布しました。メインのターゲットは小学生の予定でしたが、ある程度知識のある中高生にも強い想いはある子は多いはずだと考え、小学生以上を対象にしました。同時にSNSでも企画への参加を呼びかけました。

その後、本来であればワークショップを行い、応募のあった作品を基に背景デザインなどを子どもたちと一緒に作る予定でした。しかし、感染症等で開催時期を考えるのが非常に難しく、今回は応募作品を僕たちでアレンジすることになりました。

ただ、8月に一度門川町の小学生30名程度が参加する「かどっこキャンパス」で講師をする機会があり、そこで本企画を絡めた内容のイベントを行いました。最初は恥ずかしがっていた子どもたちが、時間の経つごとに熱中してイラストやストーリーを考え、描き、そして作り出す様子は見てる僕らがむしろいい刺激をもらいました。

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図鑑などを見ながら生き物を書いてくれる子もいました。

募集期間が過ぎ、そこからはいよいよ編集作業です。

本来であれば、短編の話をいくつか載せた絵本を安くでたくさん印刷、そしてより多くの人に配布する予定でした。

ただ、それだと大切な一冊とはなりづらいという意見が出たため、しっかりとした絵本を印刷する方向に切り替えました。

さらに、みんなの作品をうまく合体させた絵本にしようという方向も決まりました。これは多くの子どもたちのストーリーとイラストを、きれいに違和感なく編集しなければいけないため、相当な読み込みや画力が必要となります。この作業、今回の企画代表の僕が大半を受け持つつもりでいました。そしたらなんと、メンバーの二人が手をあげてくれました。それぞれ物語の編集とイラストの編集を担当してくれると言ってくれたのです。

とはいえこの二人の実力を全く想定しておらず、大変な作業になると思っていました。ですが、良い意味で予想がひっくり返されました。僕の語彙力ではその実力を全く表現できなくて申し訳ないです。ざっくりとだけその二人のことを描きます。

まず、ストーリー編集は教育学部の方がしましたが、ただ色んな作品を合体させるだけではなく、道徳的な問いも教育者としての視点から入れ込み、最高の話を作ってくれました。メンバーで集まって話をして、概ねのストーリーの流れは決めましたが、セリフやページの切り替えなどは大半がこの方の意見で決定しました。

そしてイラスト編集の方は本年度研究室に配属された3年生で、正直僕ら誰一人としてその実力があるとは思っていませんでした。メンバーの話し合いの際に、僕らが想像したキャラクターを、そばで一瞬で描き上げているのを見て、鳥肌が立ったのを覚えています。結局イラスト全てをやりたいと言ってくれて、さらにはこちらの要望を踏まえたイラストをあっという間に描き上げてくれました。

そしてついに、2022年の1月末に完成しました!

多くの方のご協力でついに絵本が出来上がりました。

皆さま本当にありがとうございました。

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絵本の表紙。内容を読んだうえで見ると、そういうことか!となる。

応募してくれた子どもたちには絵本一冊と、この作品を基に作ったマグカップ1個を御礼の品として差し上げることになりました。このデザインも、絵本のイラスト編集の方がすべて制作してくれました。

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お礼のマグカップ。実用性も考えてサーモ機能のあるステンレス製で380mlのものにした。

本作は素晴らしいメンバーや先生方、多くの住民・子どもたちの力が集結したものです。ぜひとも多くの方々に読んでもらいたいので、今後門川町の役場の方々と販売化の方向で進めていきたいと思っております。

大学生の間に、まさかこんなにもたくさんの出版物制作にかかわれるとは思ってもいませんでした。指導教官や家族、門川町の方々、そのほか多くの知人の方には改めて御礼したいと思います。

ありがとうございました。

今後も頑張ります。