2023年の10月に、とある釣り人がFacebookに投稿した写真を基に、オオメジロザメの日本本土での初記録に関する内容を論文として発表しました。
その内容は以下の記事で詳しく紹介しております。
そしてこの度、その内容の続報が出版されたので紹介します。
上記の論文を執筆当時は、サーフィンなどのマリンスポーツが盛んな宮崎県沿岸で、今後サメとヒトの接触による事故が増えるかもしれないので、一応注意してください、と宮崎県の方々に喚起することも多少意図しておりました。
そのため、出版後知り合いの方々にSNSを通して内容を共有したりしていました。
熱帯性のヒトを襲うこともあるサメの分布の北上の可能性、というインパクトのある内容なので、当然のようにメディアやSNSで多く拡散されました。
これに関しては予想しておりました。
が、思わぬ展開が待っていました。
なんと、複数人の方から同じ河川で、サメに食いちぎられた可能性が高いコイの写真が送られて(共有されて)きました。

それどころか、実際にオオメジロザメを釣ったから標本として提供するよ、と言ってくださる釣り人まで出てきました!

上記の資料を送ってくださった市民(研究を本職としない一般の方々のこと)の方々は、皆快く資料の利用を快諾してくださったので、それらをまとめて発表することができました。
論文は以下リンクより、無料で読めます。
SNSやマスメディアの影響力は非常に大きいと考えられます。
今回の論文では、それらメディアの波及効果により、市民の関心が増大し、資料の収集が捗った、という市民科学的な手法の1事例を紹介しております。
今後は自然史研究において、よりメディアが活用された事例が増えるとうれしい限りです。
余談として、本作はのんびり執筆する予定でしたが、論文書いてみたいというやる気ある学生さんに標本計測を手伝ってもらい、そのままデータを渡しておいたところ、記載文の原稿を仕上げて持ってきてくれたので、慌ててスイッチを入れて書き上げたものになります。
日本さかな専門学校の学生と執筆した論文2本目です。
今後もっと学生との共同研究を増やしていきたいです!!
ちなみに1本目は以下のリンクより。
さらに余談ですが、これで世界3大危険ザメであるオオメジロザメ、ホホジロザメ(昨年論文で発表されておりました:以下リンク)、イタチザメは全て、宮崎県沿岸から標本が確保されたことになります。