2023年になりましたね。本年は博士課程の規定上の卒業年になります。論文も魚集めも(笑)頑張りますので、よろしくお願いいたします!
昨年末からいくつか論文が公開されました。
それらを踏まえてWEBサイトを更新したので、良かったら見てください!
せっかくなので公開された論文を軽く紹介します。
まずはちょっと残念な記録論文です。
ジルティラピアという、本来であればアフリカ周辺にいるはずの外来魚を宮崎県延岡市の河川から報告しました。
後輩との共著になります。
本種は沖縄島や鹿児島などで定着が確認されていました。宮崎県でも写真などは撮られていましたが、今回標本に基づき記載しております。
本種は暖かい場所を好みますが、一時的であれば低水温も絶えれます。さらに高塩分も耐えるので、海にも出る可能性があります。ということは海を介して河川間を移動する可能性があることになります。本種が定着した沖縄島では、在来種が減ったことも知られているそうですので、今後対策していく必要もありそうです。
次に幼少期の僕の一番の遊び場だった大淀川で得られた珍しい魚の記録です。
以下リンクより読めますので興味のある方はどうぞ。
オオクチヌメリという熱帯性の小型魚類を、僕の知り合いの釣り人の方がルアーでひっかけて、その写真をSNSにあげていました。国内ではまだ数えられるほどしか記録がない種類です。
本種は川と海がぶつかる汽水域を利用する魚類です。今後海水温が上昇すれば、黒潮流域などの河口域にさらに出現してくる可能性があります。
今回は写真のみでの記録ですが、今の時代スマホでの写真も画質が良いので、種類まで同定できます。今後もこのような写真ベースの記録が増えると思います。
最後に、これもまた珍しいコクテンアオハタという魚の報告です。
後輩との共著です。
本種は2016年に新種記載されたハタで、それまで別の種類と混同されていました。国内では沖縄県と高知県からしか知られておりませんでした。
ある日SNSで珍しい魚を探していた際に発見し、釣り人の方に連絡して、標本を頂きました。奇跡的に県北県南で各1個体を別の釣り人が釣りあげましたので、それを基に報告させていただきました。
釣り人や一般の方との連携することで多くの知見を得てきました(まだまだ未発表データがあるので頑張って報告します。今後も多くの方と連携していきたいですね。
実はあと一つ受理されておりますが、それは公表されてから紹介します!
今年も大学生生活終盤として、気を引き締めて頑張ります!!